金足農業高校が逆転サヨナラで初戦突破。なぜ苦しんだ?

こんにちは!

 

7月14日、第101回全国高校野球選手権大会 秋田大会では、昨年の準優勝校である金足農業高校雄物川高校との初戦を迎えました。

 

結果は、金足農業高校が9回裏に3点を奪い5-4でサヨナラ勝利を決めました。対戦相手は秋田県雄物川高校。あまり聞いたことのない学校だな…と思う方も多いでしょう。雄物川高校は昨年までの6年間、初戦敗退をしているチームでした。昨年の甲子園準優勝校がなぜ、強豪校とは言い難い地元公立高校に最後まで苦しめられたのか?について私なりの意見を述べていきたいと思います。

 

まず、この試合は昨年の甲子園準優勝校として迎えた大会であり、昨年の甲子園準優勝校として戦っていく難しさを象徴したような試合だったなと感じています。金足農業高校について、いくら昨年の甲子園準優勝校とはいえ、プレーする選手やベンチ入りしている選手は違う選手です。特に昨年の夏の甲子園で準優勝に大きく貢献した選手のほとんどが当時3年生だったため、今年のチームには甲子園で大きく経験を積んだ選手は残っていませんでした。また、昨年のチームには吉田輝星選手(現 北海道日本ハムファイターズ)がチームの大エースとしてチームを甲子園準優勝へと導きました。しかし、今年は吉田選手のように150キロの豪速球を投げられる投手はいません。

 

昨年の夏の甲子園で準優勝したことで、新チームの始動は秋田県のチームは勿論、他のチームに比べて1ヶ月近く遅くなりました。ということは新チームとしての練習時間も他のチームに比べて少なくなってしまったというのは自明です。このこととは反対に、秋田県のチームは金足農業高校に勝利することを目標にしてきたでしょう(そうでない学校もあったかもしれませんが) そんな中、選手たちは「昨年の甲子園準優勝校」という看板を背負いながらこの1年間戦ってきました。しかし今年の春季秋田大会では、1回戦で秋田南高校に1-8でコールド負けしてしまいました。このコールド負けが大きく影響し、夏の秋田大会は昨年の秋田大会優勝校ながらノーシードからの登場でした。

 

今回の試合では、2-4の金足農業高校2点ビハインドで迎えた9回裏に3得点をし、5-4で逆転サヨナラ勝利をおさめています。やはり、昨年の甲子園で準優勝した先輩達と同じ練習を積んできた選手でもありますし、昨年の秋田大会優勝校としての意地を見せることが出来たと思います。

 

今年の秋田大会は金足農業高校だけではなく、第1シードの明桜高校、第2シードの能代高校、第3シードの秋田中央高校、他にも有力校は数多くあります。甲子園準優勝メンバーが抜けた新チームとして経験した悔しさをバネにしてもう一度「金農旋風」を巻き起こしていただきたいです。まだまだ初戦を突破したばかり。本当の勝負はここからだと思いますし、ここからの対戦は今回以上に苦しくなってくると思います。しかし、私は「KANANO」の紫のユニフォームをもう一度甲子園で見られることを期待しています。